カオソック国立公園 〜アマゾンよりも古い世界最古の熱帯雨林ジャングルの一つ
カオラックに来たら是非、カオソッックへ足を伸ばしてほしい。
カオラックから東へ60km、車で約1時間少しのところにあるカオソック国立公園は、タイ国内有数の国立公園の中でもひときわ美しい国立公園の一つで知られています。カオソックまでの道のりは風光明媚で、ビューポイントなどもあり飽きずに行くことができる。 国立公園の西側にあるアンダマン海、東側にあるシャム湾の影響で1万年前の氷河期に凍りつかなかったという良好な気候条件のもと、南米アマゾンのジャングルよりも古く、世界最古の熱帯雨林の一つと言われている。総面積3000㎢に広がる隣り合う6つの国立公園の一つがカオソック国立公園。その広さは739㎢、入り組んだ地形に熱帯ジャングルが広がり、川が流れ、チャオラン湖には水面から切り立つライムストーンの姿が美しく、多くの野生動物や野鳥の聖地となっている。1haに200種類の植物が生息し、中でも世界最大の花ラフレシアが1月〜3月にかけて見ることもできる。 ”まるでアバターの世界!ジャングル全体がパワースポットか!” 歴史の深いこのジャングルに生息する巨大な板根を張った巨木の姿はまるで御神体のよう。大地に根を張り光を求め高く成長する熱帯植物、絶え間なく流れる川、落ち葉が恵みの肥やしに変わり、森に動物たちが息づく。自然界の掟を何億年も前から営むカオソックの大自然が放つエネルギーこそが最近言われているパワースポットの源なのかも。ジャングルの空気を吸うだけで身体が喜び、自然は人間を癒すのに欠かせない存在だと気づかされる。カオソックのジャングルこそが巨大パワースポットなのかもしれない! 幻想的なライムストーンの連なる山々や、姿形がビッグサイズで異彩を放つものもある熱帯雨林のジャングルは、まるで映画”アバター”にでてくるパンドラの世界に迷いこんでしまったような気分を味わえるかも! カオソック国立公園は、年間を通して開園している。5月〜11月は雨の降る傾向にあるが、晴れる日もあるので毎日雨続きというわけではない。悪天候の時には、国立公園パークレンジャーの指示でアクセスに制限がされる場合もある。 入園料:大人300バーツ、小人150バーツ |
チャオラン湖
カオソック国立公園内にある広さ185㎢のチャオラン湖は、1982年に地域の洪水を防ぐために造られたラチャプラパダムの貯水池となる。水面からそそり立つライムストーンの山々と、200島にものぼる小島の数々が美しく、タイ人観光客の間で人気の観光地とり、今では外国からの観光客も多く訪れるようになった。
また、ここではギボンやホーンビルなどの野生動物を目にすることもしばしば。 パークレンジャー達が自然保護管理をしていて、観光客がアクセスできないディープなエリアでは、トラがいると聞かされたこともある。 カオラックからの1日ツアーでは、カオソック国立公園+チャオラン湖遊覧がセットになったものや、チャオラン湖のみもある。湖遊覧+水上バンブーコテージでカヌーをしたり、洞窟探検などをできる1日ツアーが多い。 湖内で3つの岩が並んで突き出ている姿が、”タイの桂林”と称され、CM撮影に使われるなどしたことから人気を博し、遊覧の際には必ずこのスポットを巡る。 宿泊プランの場合は、水上コテージに宿泊して夜行性動物を見に行ったり、満点の星空の下で一晩を過ごす体験はなかなか他では味わえません。明け方、リーフモンキーの鳴き声で目がさめることもありますよ。アクティビティの種類によっては宿泊しなければできないものもあるようです。 カオソック国立公園ヘッドクオーター入り口から、国道401号を東に60kmのところにチャオラン湖に続く入り口がある。カオラックから車で2時間、カオソック国立公園入り口から1時間程度。 チャオラン湖はカオソック国立公園内にあるため、船に乗って観光や宿泊をする場合には入園料がかかる。船着場の駐車場にある小さな小屋で入園料を支払ってから船に乗る。ビューポインで眺望を楽しむのには料金はかからない。 入園料:大人300バーツ、小人150バーツ |
アクティビティ
カオソック国立公園で楽しめるアクティビティ
ツアー会社ではカオソック1日ツアーを扱っている。象乗り+カヌーや、洞窟探検など色々な組み合わせがある。チャオラン湖遊覧ツアーや宿泊+遊覧などもある。 国立公園内では、トレッキングがメインのアクティビティ。ガイドと一緒に園内をトレッキングしながらの滝巡りやネイチャーウォッチが人気。乾季には、世界一大きい花”ラフレシア”を見れるチャンスもある。花のサイズはボルネオ島のものよりも小ぶりだが、強烈な匂いは健在。 カオソック周辺では象乗り、リバーカヌー、チュービング、滝や洞窟巡り、野生動物・バードウォッチング、チャオラン湖では湖遊覧1日ツアーが楽しる。チャオラン湖にある水上バンブーバンガローに宿泊することができ、野生動物ウォッチングや洞窟探検などアドベンチャー体験も人気。 カオラックの街中にあるツアーカウンターやホテル内にあるツアーカウンターなどから各種ツアーを申し込むことができる。 カオソック国立公園ヘッドクオーター入り口周辺にもツアーカウンターはあるが、ガイドの兼ね合いなどで、当日に申し込んでも希望のアクティビティに参加できないこともあるので、滞在日数の短い場合は前もって予約をしておくほうが良い。 カオソック周辺に宿泊すると、気軽にリバーカヌーや川を浮き輪に乗って下るチュービング、象乗りなどを楽しめる。宿泊先のフロントに相談するとツアーをアレンジしてくれるところが多い。 個人でカオソック国立公園やチャオラン湖へアクセスすることもできる。国立公園入場料は1日ひとり200バーツ。 主なアクティビティ
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宿泊と周辺情報
カオソック国立公園内・周辺宿泊施設
素朴なバンガローから5ツ星リゾートまで揃っている。 インターネットで予約をすることができるところも多い。 カオソック国立公園内には国立公園が運営するシンプルなバンガローがあり格安で宿泊できる。カオソック国立公園外には、民間が運営しているツリーハウスと呼ばれる脚高のつくりのコテージや、バンガロー、リゾート、体験型宿泊施設などもある数多くある。 国立公園ヘッドクオーター入り口周辺には、宿泊施設、ツアーカウンター、レストラン、バー、ミニマート、ATMがあるが、どの店も閉店時間が早め。夜9時過ぎにはお店が閉まる。レストランでは、朝食、定番のタイ料理と簡単なサンドイッチやサラダなどのインターナショナル料理を出すところが多く、WIFIの使える店もあり、店先にメニューやWIFIありの看板をだしているのでわかりやすい。 国道やほとんどの通りに街灯がなく真っ暗なので運転する場合は、昼間のうちに周辺の位置関係などを把握しておことをお勧めする。夜道は歩くのも運転するのも気をつけよう。 また、朝夕は涼しいので長袖の羽織るものを持っていると便利。 虫除け、かゆみ止めも忘れずに! チャオラン湖での宿泊 4箇所の水上バンブーバンガローも国立公園が運営しているのでリーズナブル。 アウトドア経験の多い人にはおすすめ。かなり簡素な作りで、マットレス、枕、ブランケットと寝るためだけの部屋といった感じ。トイレなどは共同の所がほとんどだ。タオル類もないので持参しよう。夜は22時頃には電気が消される。 食事はパークレンジャーが作ってくれるタイ料理が基本。水、ソフトドリンクやスナック菓子、インスタントラーメンなどを少量販売している以外とくにないので、必要なものは持参すると良い。 民間の運営する水上コテージは、ベーシックなバンブーバンガローから宿泊料金は国営に比べ高いが快適な水上ホテルになっているところもある。最近ではラグジュアリーな水上テントスタイルなどもあるようだ。 どちらも宿泊料金には、宿までの船代は含まれず別にかかる。水上バンガローやコテージの宿泊では応じで1日2食または3食込みの料金が多い。 宿泊する場所にもよるが、蚊が出やすい場所もあるようなので必ず虫除けとかゆみ止めを用意しましょう。 |
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カオソックに生息する動植物
カオソックへの交通

カオラックからカオソック国立公園へ
バス
カオラックの街、またはタクアパバスターミナルからスラタニ行きの長距離バスに乗り、Khao Sok National Parkの看板のある通り沿いで下車し、国立公園ヘッドクオーター入り口まで2kmは徒歩。乗車の際に、運転手に行き先を伝えておくと良い。
車
1)国道4号線をタクアパ方向へ向かう。
2)タクアパ病院前信号を直進し、次の信号のある交差点を左折し、道なりに進む。
3)市役所前の信号を直進、タクアパ生鮮市場前の信号も直進。
4)国道4号Ranon方面行きと国道401号Surathani方面行きの分かれ道になる三叉路を直進し、Surathani方面へ進む。
5)この分岐点から道なりに約35km進んだ左手に"Khao Sok National Park"の看板が出ているところを左折。
6)直進約2kmでカオソック国立公園ヘッドクオーター入り口に到着。
チャオラン湖へ
カオラックからは2時間ほどかかる。カオソック国立公園入口からチャオラン湖までの距離は東へ約60キロ。カオソック国立公ヘッドクオーター入口からはアクセスできない。
バス
カオラックの街または、タクアパバスターミナルからスラタニ行きの長距離バスに乗り、カオソッックを通過し、国道401号線のCheow Lan Lake (Rachaprapa Dam)へ続く小道で下車。そこからはタクシーを利用して湖の入り口へ。下車地点から湖の入り口までは約8km。バス乗車の際に、運転手に行き先を伝えておくと良い。
車
上記の5)を左折せずに国道401号線を直進し、Surathani方面、Ban Tha Kun方面へ進む。55km先右手にTha Kun寺がありその先にElectricty Generating Authority Of Thailandという背の高い看板があるところを左折。道なりに8km程でチャオラン湖入り口に到着。セキュリティーガードのいる場所を通過し、船着場は右の道を進み、湖が見える三叉路を右手に下り道なりに左カーブから登り道を越えると船着場に到着。
自分たちで運転をしていく場合の注意!
ガソリン
道順3)先左手にあるESSO とPTTガソリンスタンド、または道順4)手前の右手にPTTガソリンスタンドがあるのを最後にカオソックまでは山越えが続くため、この時点で最後の給油をしておくといいでしょう。
夜の運転
夜暗くなってからの山越えは蛇行道に加え街灯がなかったりと視界が悪いのでオススメしません。日のある時間の運転をお勧めします。
タイの運転マナー
日本とは運転マナーが少し違います。パッシングをされた場合は、パッシングしている車が道を譲ってくれというサインです。交通ルールはありますが、日本のようにしっかりと守られていません。そしてバイクも多く走っているので運転には十分注意してください。
スラタニからカオソック国立公園へ
スラタニからプーケット行きカオソック経由の長距離バスで、国立公園へ続く通りの入り口前の国道で下車できる。
バス
カオラックの街、またはタクアパバスターミナルからスラタニ行きの長距離バスに乗り、Khao Sok National Parkの看板のある通り沿いで下車し、国立公園ヘッドクオーター入り口まで2kmは徒歩。乗車の際に、運転手に行き先を伝えておくと良い。
車
1)国道4号線をタクアパ方向へ向かう。
2)タクアパ病院前信号を直進し、次の信号のある交差点を左折し、道なりに進む。
3)市役所前の信号を直進、タクアパ生鮮市場前の信号も直進。
4)国道4号Ranon方面行きと国道401号Surathani方面行きの分かれ道になる三叉路を直進し、Surathani方面へ進む。
5)この分岐点から道なりに約35km進んだ左手に"Khao Sok National Park"の看板が出ているところを左折。
6)直進約2kmでカオソック国立公園ヘッドクオーター入り口に到着。
チャオラン湖へ
カオラックからは2時間ほどかかる。カオソック国立公園入口からチャオラン湖までの距離は東へ約60キロ。カオソック国立公ヘッドクオーター入口からはアクセスできない。
バス
カオラックの街または、タクアパバスターミナルからスラタニ行きの長距離バスに乗り、カオソッックを通過し、国道401号線のCheow Lan Lake (Rachaprapa Dam)へ続く小道で下車。そこからはタクシーを利用して湖の入り口へ。下車地点から湖の入り口までは約8km。バス乗車の際に、運転手に行き先を伝えておくと良い。
車
上記の5)を左折せずに国道401号線を直進し、Surathani方面、Ban Tha Kun方面へ進む。55km先右手にTha Kun寺がありその先にElectricty Generating Authority Of Thailandという背の高い看板があるところを左折。道なりに8km程でチャオラン湖入り口に到着。セキュリティーガードのいる場所を通過し、船着場は右の道を進み、湖が見える三叉路を右手に下り道なりに左カーブから登り道を越えると船着場に到着。
自分たちで運転をしていく場合の注意!
ガソリン
道順3)先左手にあるESSO とPTTガソリンスタンド、または道順4)手前の右手にPTTガソリンスタンドがあるのを最後にカオソックまでは山越えが続くため、この時点で最後の給油をしておくといいでしょう。
夜の運転
夜暗くなってからの山越えは蛇行道に加え街灯がなかったりと視界が悪いのでオススメしません。日のある時間の運転をお勧めします。
タイの運転マナー
日本とは運転マナーが少し違います。パッシングをされた場合は、パッシングしている車が道を譲ってくれというサインです。交通ルールはありますが、日本のようにしっかりと守られていません。そしてバイクも多く走っているので運転には十分注意してください。
スラタニからカオソック国立公園へ
スラタニからプーケット行きカオソック経由の長距離バスで、国立公園へ続く通りの入り口前の国道で下車できる。
カオソック国立公園の成り立ち
生物学的歴史
カオソックエリアは1億6千万年頃、地殻変動、気候変化、侵食や堆積物により形成され始めた。約3億年前に、暖かい気候と浅い海の条件から広大な珊瑚礁が形成された。そのサイズは、現在のオーストラリア・グレートバリアリーフの5倍の大きさだったと推測される。珊瑚礁は中国からボルネオ島まで広がっていた。 6千6百万年頃、インディアンプレートがユーラシアプレートに衝突し、ヒマラヤ山脈が形成され、その衝撃でタイの陸地が時計回りに回転し東南に移動した。その際に海底のライムストーンやサンドストーンが隆起、断層や谷間を作りだし、長年に渡る雨や川の流れにより侵食され今の姿に成ったという。カオソックやパンガー湾、中国の桂林、ベトナムのハロン湾の姿が似ているのは、同時期時に起きた岩の隆起によるものだ。 そして約1万年前に最後の氷河期時代が終わりを迎えた。その時代には、広範囲に渡り海の水位が低下したためマレーシアとボルネオ、いくつあのインドネシアの島々は陸つづきであった。これらの地域の環境が似ていることからブルネオ島の人々がこの地域に移住(陸路で)してきたと推測される。その証拠の一つとして、カオソックに生息する植物あの中には、遠く離れたブルネオ島で野生では生息せず、人の手によって栽培されていた固有種の竹がタイの野生に生息しているという生物学的証拠がある。 |
近年の歴史
1961年、スラタニ県からタクアパへ続く国道401号が引かれ、産業が盛んになる。木材の伐採、錫やタングステンの採掘が盛んになり、カオソック川は濁り自然が危険の脅威にさらされ始める。 1970年代、コミュニストグループに加わるタイ人学生がカオソック内に拠点をつくり、ゲリラ活動を繰り返していた。1975年〜1982年の間この学生達によって、タイ軍だけでなく伐採業者、採掘業者、猟師も全てこの地域から締め出され占領されていた。カオソオックはそれらの活動により、森が傷つけられた。 これと同時期、タイ政府とタイ発電公社によりカオソックは南部タイ最大の分水領だというリサーチ結果を知り、このエリアに興味を示す。引き続き国立公園局によって行われたリサーチでこの地域に生息する多種多様な生物の保護を考慮すべきという調査結果がでた。 1980年12月22日、タイ国内で22番目の国立公園に認定された。 1982年、タイ発電公社がラチャプラパダム(チャオラン湖)を建設。パセン川をせき止め、国立公園内に広さ165㎢の人口湖を完成。このダムはタイ南部に安定した電力を供給するために作られたが、現在では人気の観光地にもなっている。 |